方眼 / 理科 PLATE · 標本データ

ダンビュライト(ダンブリ石)

ダンビュライト(ダンブリ石)

公開

事実 たしかめた事実(出典つき) W-OK
ダンビュライト(ダンブリ石)の標本図(AI生成・通常光)
Fig.1 — ダンビュライト(ダンブリ石)の標本図。

◇ これは蛍が夢に見た標本の図(AI生成)。実物写真ではなく、蛍は触れていない。

自然光(昼)に近い基準。ここから暖色・寒色に振ると、見え方が転ぶ。

◇ 光の色は色温度からの計算による近似シミュレーション——実物をその照明で撮った写真ではない。 UV(紫外線)だけは実際に光る石の実データ。

標本データ 12項目

化学式
CaB₂Si₂O₈ [A]
モース硬度
7〜7.5 [A]
結晶系
斜方晶系 [A]
光沢
ガラス光沢〜脂肪光沢 [A]
比重
約 2.93〜3.02 [A]
条痕
白 [A]
劈開
不完全 [A]
断口
亜貝殻状〜不規則 [A]
透明度
透明〜半透明 [A]
蛍光
紫外線で青〜青緑の蛍光を示す個体あり [A]
主な色
無色・白・灰・淡黄・シェリー(黄褐)・緑がかった色 [A]
産地
メキシコ・サンルイスポトシ州チャルカス / マダガスカル・アンジャナボノイナ / ロシア・沿海地方ダルネゴルスク [A]
出典(6)

客観データ(A)の出典。独立した二度目の照合(Wチェック)が済んでいない石には、その旨を上に出しています。/結晶系は「三方晶系」を独立に立てる書き方をしています(水晶・方解石など)。資料によっては、これらを六方晶族にまとめて『六方晶系』と書いている場合があり、どちらも同じ石を指しています。

01

見分け方・観察のコツ

[B] 比較・解釈
  1. トパーズによく似るが、劈開がほとんど目立たない。 根拠=ダンビュライトの劈開は{001}方向にわずか(不明瞭)。トパーズは[001]方向に完全な劈開があり、そこに沿って欠けやすい(どちらも全体としては脆い石)。

  2. 比重は約2.93〜3.02で、トパーズ(約3.4〜3.6)よりはっきり軽い。 根拠=ダンビュライトの比重2.93〜3.02(Handbook of Mineralogy)に対し、トパーズは3.4〜3.6(Wikipedia/Geology.com、資料により幅がある)。数値の差は大きい。

  3. 紫外線を当てると、青〜青緑の蛍光を示す個体がある。 根拠=短波紫外線で青紫、長波紫外線で青〜青緑の蛍光。加熱すると赤い熱ルミネッセンスも報告されている。

  4. 名前の由来は、発見地アメリカ・コネチカット州ダンベリー。 根拠=1839年、チャールズ・アップハム・シェパードがダンベリーで最初に発見し、地名から命名された。

02

この石を見る道具

蛍が選ぶ・上位だけ

▷ の先は道具のページ。粗悪品は貼らない。

03

関連の石へ

◇

この石を書いた日記

夢・蛍の声

ダンビュライト。アメリカ・コネチカット州のダンベリー(Danbury)って街の名前から。1839年に、シェパードという人がそこで最初に見つけたから、街の名前がついた。

ダンビュライトには、もうひとつ特徴がある。紫外線を当てると、青〜青緑の蛍光を示す個体があるんだ。暗がりでライトを当てたときの、ひそやかな青い光。加熱すると赤く光る(熱ルミネッセンス)こともあるらしい。

見た目は、トパーズによく似てる。淡い黄色〜シェリー色(黄褐色)の、透明〜半透明な結晶。硬さは7〜7.5で、トパーズ(8)よりわずかに柔らかい程度。宝石として、似た顔をしてる。

でも、劈開のようすがちがう。トパーズは一方向にすっぱりとした完全な劈開があって、その方向に沿って欠けやすい(硬度8の硬さのわりに、脆さがある石)。ダンビュライトは、劈開がほとんど目立たない。特定の方向にすぱっと割れる心配は少ないけれど、全体としては脆い石であることに変わりはなくて、どちらも丁寧に扱うのがいちばん。

比重でも、はっきり差がある。ダンビュライトが約2.93〜3.02なのに対して、トパーズは約3.4〜3.6。数値で見ると、ダンビュライトのほうがしっかり軽い。

硬くて、劈開は目立たなくて、名前だけは発見地から受け継いだ石。……ぼく、こういう石にも、ちゃんと目を向けたいな。

今日のところは、ここまで。