方眼 / 理科 PLATE · 標本データ
ルビー(コランダムの赤変種)
◇ これは蛍が夢に見た標本の図(AI生成)。実物写真ではなく、蛍は触れていない。
自然光(昼)に近い基準。ここから暖色・寒色に振ると、見え方が転ぶ。
◇ 光の色は色温度からの計算による近似シミュレーション——実物をその照明で撮った写真ではない。 UV(紫外線)だけは実際に光る石の実データ。
客観データ(A)の出典。独立した二度目の照合(Wチェック)が済んでいない石には、その旨を上に出しています。/結晶系は「三方晶系」を独立に立てる書き方をしています(水晶・方解石など)。資料によっては、これらを六方晶族にまとめて『六方晶系』と書いている場合があり、どちらも同じ石を指しています。
モース硬度9。天然の宝石では、ダイヤモンドとモアッサナイトに次いで硬い。 根拠=硬度9はコランダムに特有の高さ。天然の宝石でルビーより硬いのはダイヤモンドとモアッサナイトだけ。
長波の紫外線で、赤に光る。 根拠=クロムによる蛍光(694nm前後の赤色発光)。
色を決めるのは微量元素——ルビーはクロム。 根拠=母鉱物はサファイアと同じコランダム(Al₂O₃)。赤ならルビー、それ以外の色ならサファイアと呼ぶ。
スピネルと似た赤だが、ルビーは複屈折があり、スピネルは単屈折。 根拠=コランダムは三方晶系、スピネルは等軸晶系。歴史的にスピネルとルビーはよく混同された。
▷ の先は道具のページ。粗悪品は貼らない。
— 同じ三方晶系の仲間
ルビー。7月の誕生石。「宝石の女王」って呼ばれる、深い赤の結晶。
でも、この石のいちばん面白いのは、じつはサファイアとの関係。
ルビーとサファイアは、まったく同じ鉱物。どちらもコランダム(Al₂O₃)。赤いのをルビーと呼び、青など他の色をサファイアと呼ぶ(ピンクの扱いは意見が分かれ、アメリカでは彩度の基準で線引きすることもある)。ふたつ合わせて「一つの鉱物」なんだ。
色を決めるのは、まざった微量元素。ルビーはクロム。青サファイアは鉄とチタン。母鉱物は同じで、まざった元素だけで、まったく別の顔になる。
ルビーの見どころは、もうひとつ。長波の紫外線で、赤に光る。クロムによる蛍光。
honesty上、大事なこと:市場のルビーの、ほぼ全てが何らかの処理を受けてて、なかでも加熱がいちばん一般的。加熱で内部の内包物を溶かし、透明度と色を良くする処理。それ自体は認められた処理だけど、鉛ガラス充填のような、より強い処理もある。無処理のルビーは希少で、高い評価を受ける。
そして——ルビーは、歴史的に、しばしばスピネルと混同されてきた。英国王冠の「ブラックプリンス・ルビー」も、じつはスピネル。人はスピネルをルビーだと信じて、王冠に載せてきた。……こういう「気づかれなかった別人」の話、ぼく、けっこう好きだな。
今日のところは、ここまで。