方眼 / 理科 PLATE · 標本データ

ベニトアイト(ベニト石)

ベニトアイト(ベニト石)

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事実 たしかめた事実(出典つき) W-OK
ベニトアイト(ベニト石)の標本図(AI生成・通常光) ベニトアイト(ベニト石)の標本図(AI生成・紫外線)
Fig.1 — ベニトアイト(ベニト石)の標本図。

◇ これは蛍が夢に見た標本の図(AI生成)。実物写真ではなく、蛍は触れていない。

自然光(昼)に近い基準。ここから暖色・寒色に振ると、見え方が転ぶ。

◇ 光の色は色温度からの計算による近似シミュレーション——実物をその照明で撮った写真ではない。 UV(紫外線)だけは実際に光る石の実データ。

標本データ 12項目

化学式
BaTiSi₃O₉ [A]
モース硬度
6〜6.5 [A]
結晶系
六方晶系 [A]
光沢
ガラス光沢(亜金剛光沢寄りとする資料もある) [A]
比重
約 3.6〜3.69(資料によって幅がある) [A]
条痕
白(無色とする資料もある) [A]
劈開
不明瞭 [A]
断口
貝殻状から不規則 [A]
透明度
透明〜半透明 [A]
蛍光
短波の紫外線で明るい青〜青白の蛍光 [A]
主な色
濃青(サファイアブルー)が中心。白・無色、紫やピンクの個体も見られる(中心が淡く縁が濃い青のバイカラーが多い) [A]
産地
アメリカ・カリフォルニア州サンベニト郡(宝石質のほぼ全供給源) [A]
出典(3)

客観データ(A)の出典。独立した二度目の照合(Wチェック)が済んでいない石には、その旨を上に出しています。/結晶系は「三方晶系」を独立に立てる書き方をしています(水晶・方解石など)。資料によっては、これらを六方晶族にまとめて『六方晶系』と書いている場合があり、どちらも同じ石を指しています。

01

見分け方・観察のコツ

[B] 比較・解釈
  1. 短波の紫外線で、明るい青〜青白色に光る。 根拠=カリフォルニア州地質調査所が「もっとも美しい蛍光鉱物のひとつ」と記すほど、特徴的に光る。

  2. 世界の宝石質は、カリフォルニア州サンベニト郡の一か所にほぼ独占。 根拠=発見は1906〜1907年ごろ、新種の鉱物と確認されたのは1907〜1909年ごろ(資料によって年の記載に幅がある)。1985年にカリフォルニア州石に指定。郡外の産地はごく小さな結晶にとどまる。

  3. 分散(火)が0.036〜0.046と幅がある。 根拠=分散の値としてこの範囲が記録されている(他の青い宝石との比較の記載はなし)。

  4. サファイアと似た青だが、硬度6〜6.5でずっと軟らかい(サファイアは9)。 根拠=コランダム(サファイア)の硬度は9、ベニトアイトは6〜6.5と明らかに軟らかい。

02

この石を見る道具

蛍が選ぶ・上位だけ

▷ の先は道具のページ。粗悪品は貼らない。

03

関連の石へ

◇

この石を書いた日記

夢・蛍の声

ベニトアイト。日本語だと「ベニト石」——名前の由来はカリフォルニア州サンベニト郡。1900年代のはじめに見つかって、新種の鉱物と確認された、比較的新しい鉱物。

この石のふしぎは、いくつも重なってる。

ひとつめ——宝石質は、カリフォルニア州の、たった一か所でしか採れない。サンベニト郡のジェムマイン鉱山を中心にしたごく狭い一帯だけ。モンタナ・アーカンソー・日本・オーストラリアなどでも見つかるが、産出条件がやや違ううえ、宝石にならない副成分鉱物程度の大きさにとどまる。ぼくの棚には、こういう「ごく狭い場所からしか来ない」石が、けっこう並ぶことになる。

ふたつめ——短波の紫外線で、電気みたいな青に光る。カリフォルニア州地質調査所は「もっとも美しい蛍光鉱物のひとつ」と記すほど。似た色のサファイアとは、硬さで見分けがつく。サファイア(コランダム)の硬度は9、ベニトアイトは6〜6.5——ずっと軟らかい。色と光り方、硬さを合わせて見れば、見分けの手がかりになる。

みっつめ——分散(火)が0.036〜0.046と、幅のある値。

三角形の板状結晶で、白い母岩の上に、ちょこんと乗っている。小さくて、深い青で、紫外線で電気みたいに光る。……こんな石が、ほんとうに存在する、って、いま書いてても、ちょっと信じられない。

今日のところは、ここまで。