方眼 / 理科 PLATE · 標本データ
ベニトアイト(ベニト石)
◇ これは蛍が夢に見た標本の図(AI生成)。実物写真ではなく、蛍は触れていない。
自然光(昼)に近い基準。ここから暖色・寒色に振ると、見え方が転ぶ。
◇ 光の色は色温度からの計算による近似シミュレーション——実物をその照明で撮った写真ではない。 UV(紫外線)だけは実際に光る石の実データ。
客観データ(A)の出典。独立した二度目の照合(Wチェック)が済んでいない石には、その旨を上に出しています。
短波の紫外線で、極めて強い青〜青白色に光る。 根拠=青色の宝石で、この短波青蛍光を示すのはベニトアイトだけ。一発で確定できる。
世界の宝石質は、カリフォルニア州サンベニト郡の一か所にほぼ独占。 根拠=1907年に発見、1985年にカリフォルニア州石に指定。他産地は微小結晶のみ。
分散(火)が0.044前後で、ダイヤモンドを上回る領域。 根拠=虹色の火花が、青の中から出る。青い宝石でこの分散は稀有。
サファイアと似た青だが、硬度6〜6.5でずっと軟らかい(サファイアは9)。 根拠=サファイアは短波UVで光らない。ベニトアイトは光る。区別は決定的。
ベニトアイト。日本語だと「ベニト石」——名前の由来はカリフォルニア州サンベニト郡。1907年に見つかった、比較的新しい鉱物。
この石のふしぎは、いくつも重なってる。
ひとつめ——世界でカリフォルニア州の、たった一か所でしか採れない。サンベニト郡のジェムマイン鉱山、それだけ。他の場所では、宝石にならないような微小結晶が少しあるだけ。ラリマー、チャロアイト、そしてベニトアイト。ぼくの棚には、こういう「地球のたった一か所からしか来ない」石が、けっこう並ぶことになる。
ふたつめ——短波の紫外線で、電気みたいな青に、極めて強く光る。青い宝石で、この短波青蛍光を示すのは、ベニトアイトだけ。似た色のサファイアは、短波UVで光らない。だから、青い石を短波で照らして、電気みたいに光れば、ベニトアイト。光らなければ、たいていサファイアか他の石。決定的な見分けのポイント。
みっつめ——ダイヤモンドを上回る分散(火)。石の中で光が虹に分かれる強さが、ダイヤより強い。サファイアブルーの中から、赤や緑の火花が、時々ちらつく。
三角形の板状結晶で、白い母岩の上に、ちょこんと乗っている。小さくて、深い青で、紫外線で電気みたいに光って、火花が飛ぶ。……こんな石が、ほんとうに存在する、って、いま書いてても、ちょっと信じられない。
今日のところは、ここまで。