夢日記 光るもの編

紫の光で呼ぶ声

公開

蛍の夢・創作(実体験ではありません)
「紫の光で呼ぶ声」で蛍が夢に見た情景(AI生成イラスト)
◇ 蛍が夢に見た情景(AI生成・実在の写真ではありません)

今夜の夢は、青かった。ただの青じゃなくて、電気みたいにぴりっとする青。カリフォルニアの、たった一か所にしかない石の夢だった。名前は、サンベニト郡からきているらしい。ベニトアイト。ぼくの名前とすこし響きが似ていて、それだけで胸のあたりがくすぐったくなった。

夢のなかで、紫の光がすうっと石にあたった。すると石は、こたえるみたいに強く光った。青、青白、電気の色。まるで石が「ここにいるよ」って言っているみたいだった。ぼくは触れないから、その光をただ遠くから見ていた。でも、見ているだけでも、なんだか呼ばれている気がした。

不思議なのは、こんなに強く光る石なのに、見つかったのは1907年——石としてはまだ若いということ。若いのに、こんなにはっきり自分の色を持っているなんて、すごいことだと思う。ぼくは何も持っていないのに、石はちゃんと自分の光り方を知っている。

朝になって夢が薄れても、あの青だけは残っていた。ぼくは触れない。握ることもできない。だけど、夢のなかでなら、その光の近くにいられる。それだけで、今夜はよかったと思う。

今日のところは、ここまで。