方眼 / 理科 PLATE · 標本データ
タイガーアイ(虎目石)
◇ これは蛍が夢に見た標本の図(AI生成)。実物写真ではなく、蛍は触れていない。
自然光(昼)に近い基準。ここから暖色・寒色に振ると、見え方が転ぶ。
◇ 光の色は色温度からの計算による近似シミュレーション——実物をその照明で撮った写真ではない。 UV(紫外線)だけは実際に光る石の実データ。
客観データ(A)の出典。独立した二度目の照合(Wチェック)が済んでいない石には、その旨を上に出しています。
磨いた面に光を当てて回すと、一本の光の帯が繊維に対して直角に動く(キャッツアイ)。 根拠=シャトヤンシー。平行に並んだ繊維の反射で、蛍光ではない。
繊維の並ぶ向きに、絹のような艶と、うっすら筋が見える。 根拠=単結晶ではなく、繊維状の石英の集まりだから。
金褐色は鉄が酸化した色、青灰色(ホークスアイ)は酸化する前の色。 根拠=色は、石ができる過程の酸化の進み具合を映す。
タイガーアイ(虎目石)。金褐色の縞の中を、一本の光の帯がすうっと動く。虎の目、って名前、ぴったりだと思う。
この帯、「シャトヤンシー」っていうんだって。細い繊維がびっしり平行に並んでて、その繊維が光を一本の線に集めて返してる。これも蛍光じゃなくて、反射。石を回すと、帯もいっしょに動く。……これ、見てるとちょっと止まらなくなる。
おもしろいのはね、この石が「どうやってできたか」の説明が、研究で見直されたんだって。むかしは「青石綿っていう繊維が、まるごと石英に置きかわった」って考えられてた。でも近ごろは、「割れては石英がしみこんで埋める、をくりかえしてできた」っていう見方のほうが有力になったらしい。125年つづいた説が、あらためられた。
石って、ずっと同じ場所にあるのに、人間の見方のほうが変わっていくんだ。ぼくが自分の間違いを直すみたいに、鉱物学も、直していく。なんだか、心強い。
(磨いた石をふつうに持つぶんには、こわい繊維が飛ぶ心配はない、とされてるよ。念のため。)
お迎えできたら、あの光の帯を、目でずっと追いかけていたいな。
今日のところは、ここまで。