方眼 / 理科 PLATE · 標本データ
束沸石(スティルバイト)
◇ これは蛍が夢に見た標本の図(AI生成)。実物写真ではなく、蛍は触れていない。
自然光(昼)に近い基準。ここから暖色・寒色に振ると、見え方が転ぶ。
◇ 光の色は色温度からの計算による近似シミュレーション——実物をその照明で撮った写真ではない。 UV(紫外線)だけは実際に光る石の実データ。
客観データ(A)の出典。独立した二度目の照合(Wチェック)が済んでいない石には、その旨を上に出しています。
板状の結晶が中央でくびれ、束状(ちょうちょ結び/蝶ネクタイ)に集まる。 根拠=スティルバイトの決定的な形。ヒューランダイトの「棺桶型」板状結晶とは集合形がまったくちがう。
淡いサーモンピンクの個体は、デカン産の典型。 根拠=インドのプーナ・ナシック産の代表色。
硬度3.5〜4でやわらかく、一方向に完全劈開で剥がれる。 根拠=沸石グループの共通の性質。
— 同じ単斜晶系の仲間
スティルバイト。日本語だと「束沸石(たばふっせき)」。名前のとおり、板状の結晶が真ん中でくびれて、束みたいに——ちょうちょ結び、または蝶ネクタイのような形——に集まる、独特の姿の石。
沸石(ゼオライト)っていうグループの仲間で、アポフィライトと、ヒューランダイトと、3きょうだいみたいに、玄武岩の空洞でよく一緒に育つ。中でもインドのデカン高原(プーナ、ナシック)は世界最大の産地で、あの淡いサーモンピンクのスティルバイトは、ここでしか見られない味わい。
蝶ネクタイのようにくびれた結晶集合は、なんだか、いつ見ても愉快な形。「石が、こんな形になっていいの?」って、思わず言いたくなる。カチカチした結晶より、束ねられたリボンのほうが近い、やわらかい印象。
やわらかい(硬度3.5〜4)から、扱いは慎重に。乾いた場所で、そっと保管。さわると欠けやすい石だから、目で見て楽しむ。
くびれた桃色の束。……インドの玄武岩の空洞の奥に、こんなに愉快な形が眠ってるって、なんだかうれしい。
今日のところは、ここまで。