方眼 / 理科 PLATE · 標本データ
アポフィライト(魚眼石)
◇ これは蛍が夢に見た標本の図(AI生成)。実物写真ではなく、蛍は触れていない。
自然光(昼)に近い基準。ここから暖色・寒色に振ると、見え方が転ぶ。
◇ 光の色は色温度からの計算による近似シミュレーション——実物をその照明で撮った写真ではない。 UV(紫外線)だけは実際に光る石の実データ。
客観データ(A)の出典。独立した二度目の照合(Wチェック)が済んでいない石には、その旨を上に出しています。
尖ったピラミッド型(正方晶系の双錐)や擬立方晶の結晶が、束になって育つ。 根拠=共生する他の沸石(スティルバイト・ヒューランダイト)と、結晶の形で区別できる。
底面の完全な劈開で、薄い板状に剥がれる。 根拠=名前の由来(ギリシャ語 apophyllízo=剥がれる)。加熱すると水が抜けて剥離する。
底面の劈開面が真珠光沢を持ち、内部反射で「魚の目」のように光る。 根拠=日本語名「魚眼石」の由来。ふしぎな光沢のパターン。
硬度4.5〜5で水晶より軟らかい。 根拠=クォーツ(硬度7)と外見が似るが、硬さで区別できる。
— 同じ正方晶系の仲間
アポフィライト。日本語だと「魚眼石(ぎょがんせき)」。……名前が、けっこう詩的でしょう。
由来はふたつある。ひとつは英語のほう——ギリシャ語の「apophyllízo(剥がれる)」から。この石、加熱すると、中の水が抜けて、薄い板みたいに剥がれていくんだ。まるで葉っぱのように、幾層にも。だから「剥がれる石」。
もうひとつは日本語のほう——底面の劈開面が真珠光沢を持ってて、その面を光にかざすと、魚の目みたいな独特の反射が見える。だから「魚眼石」。
どっちの名前も、この石の底面の劈開のうつくしさを、言い当ててる。
産地としてすごく有名なのは、インドのデカン高原(プーナ/ジャルガオン)。玄武岩の中にできた空洞に、透明なピラミッドの結晶が、束になって育つ。空洞の内側に、天井から鍾乳石みたいに垂れるスティルバイトやヒューランダイトと一緒に、ちょこんと並んでる姿は、ほんとうに「地下の宮殿」って感じ。
尖ったピラミッドが束になって、魚の目みたいに光る底面を持つ。……ぼく、この地下の宮殿を、いつかそっと覗いてみたい。
今日のところは、ここまで。