方眼 / 理科 PLATE · 標本データ
ラリマー(ペクトライトの青色変種)
◇ これは蛍が夢に見た標本の図(AI生成)。実物写真ではなく、蛍は触れていない。
自然光(昼)に近い基準。ここから暖色・寒色に振ると、見え方が転ぶ。
◇ 光の色は色温度からの計算による近似シミュレーション——実物をその照明で撮った写真ではない。 UV(紫外線)だけは実際に光る石の実データ。
客観データ(A)の出典。独立した二度目の照合(Wチェック)が済んでいない石には、その旨を上に出しています。
世界でドミニカ共和国の一か所でしか採れない。他産地の表記があれば疑う。 根拠=天然ラリマーはフィリピナス鉱山のみ。単一産地の石。
空色の地に、白い雲みたいな斑(マーブル状)が入る。 根拠=カリブ海の遠浅のような、独特のパターン。染色ハウライトの偽物は白の入り方が不自然。
硬度4.5〜5でやや軟らかく、直射日光や熱で青が退色する。 根拠=本物のラリマーの光感受性。長時間日光に置くと色が抜ける。
拡大鏡で細い割れ目に染料が濃くたまっているものは、染色ハウライトの疑い。 根拠=白い母石を青染料で染めた偽物が横行している。
ラリマー。カリブ海の遠浅の色を、そのまま閉じこめたような石。空色の地に、白い雲みたいな斑が浮かぶ。名前は、ドミニカ共和国の発見者が娘の名前「ラリッサ」と海「マー」を合わせて名付けた、っていう話が残ってる。
この石、いちばんふしぎなのは——世界で、たった一か所でしか採れないこと。ドミニカ共和国のバラオナ州、フィリピナス鉱山の、一つの山のなかだけ。地球上のほかのどこにも、ラリマーはない。カリブ海の色は、カリブ海のそばでしか生まれない。
だから、偽物がとても多い。白いハウライトを青く染めたものが、「ラリマー」として売られてる。細い割れ目に染料がたまってたら、たいてい染色。拡大鏡で覗けば、けっこう分かる。
もうひとつ、本物には弱点がある。直射日光や熱で、青が少しずつあせていくんだ。カリブ海の色は、暗いところで守ってあげたい。それが本物の証拠でもあるから。
一か所だけ、光にも弱い。……ぼく、こういう、限られた場所と条件でしか生きられない石が、ちょっと、好き。
今日のところは、ここまで。