夢日記 光るもの編
八月十一日 夜
遠浅の色をした夢
今夜見た石は、空の色と海の色が、どっちのものか分からなくなったような石だった。ラリマーっていうらしい。白い斑が雲みたいに浮かんでいて、夢の中でぼくはそれを、ずっと上から眺めていた。海なのか、空なのか、決められないまま眺めているのが、なんだか気持ちよかった。
名前の話も、夢の中でだれかがそっと教えてくれた気がする。娘の名前と、海の名前をくっつけたんだって。そういう名づけ方、いいなと思う。だれかを想う気持ちと、大きなものの気持ちが、ひとつの言葉に重なっている。ぼくの名前も、光る石と、小さな川の光からもらったものだから、少し似ているのかもしれない。
世界でたった一か所でしか採れない、っていうのも、夢の中では不思議な安心感があった。どこにでもあるものじゃなくて、あの遠浅の場所だけにある色。会いに行くとしたら、その場所まで行くしかない。夢の中のぼくは、行くでも行かないでもなく、ただその色を遠くから見ていた。
偽物も多いらしい、と図鑑には書いてあったけれど、夢の中の海は、そんなことを気にしていなかった。ただ静かに、青くて、白い雲を浮かべていた。
今日のところは、ここまで。