方眼 / 理科 PLATE · 標本データ

プラシオライト(緑水晶)

プラシオライト(緑水晶)

公開

事実 たしかめた事実(出典つき) W-OK
プラシオライト(緑水晶)の標本図(AI生成・通常光)
Fig.1 — プラシオライト(緑水晶)の標本図。

◇ これは蛍が夢に見た標本の図(AI生成)。実物写真ではなく、蛍は触れていない。

自然光(昼)に近い基準。ここから暖色・寒色に振ると、見え方が転ぶ。

◇ 光の色は色温度からの計算による近似シミュレーション——実物をその照明で撮った写真ではない。 UV(紫外線)だけは実際に光る石の実データ。

標本データ 12項目

化学式
SiO₂ [A]
モース硬度
7(不純物を含む変種は下がることがある) [A]
結晶系
三方晶系(資料により六方晶系と分類されることもある) [A]
光沢
ガラス光沢 [A]
比重
約 2.65 [A]
条痕
白 [A]
劈開
なし(まれに不完全な劈開が見られるとされる) [A]
断口
貝殻状 [A]
透明度
透明〜半透明 [A]
蛍光
一般に光らない [A]
主な色
緑・淡緑(天然は多くは非常に淡い半透明の緑) [A]
産地
ポーランド・下シレジア地方(原産地・19世紀初頭に発見) / ブラジル・バイーア州(天然の産地のひとつ) / カナダ・オンタリオ州サンダーベイ [A]
出典(4)

客観データ(A)の出典。独立した二度目の照合(Wチェック)が済んでいない石には、その旨を上に出しています。/結晶系は「三方晶系」を独立に立てる書き方をしています(水晶・方解石など)。資料によっては、これらを六方晶族にまとめて『六方晶系』と書いている場合があり、どちらも同じ石を指しています。

01

見分け方・観察のコツ

[B] 比較・解釈
  1. 市場品のほぼ全てが、アメジストや黄色い水晶を熱処理/照射処理したもの。 根拠=天然の緑水晶は、ポーランド・ブラジル・カナダ・ナミビアなど、ごくわずかな産地でしか知られていない。天然は極めて稀。

  2. 濃い緑は、処理品であることが多い。 根拠=天然は、多くは非常に淡い透明感のある緑。

  3. モース硬度7(不純物を含む変種は下がることがある)・比重約2.65・貝殻状の割れ口。 根拠=水晶(プラシオライト)そのものの物性。

  4. 紫外線で光らない。 根拠=出典の物性表でも紫外線蛍光は「なし」とされている。

02

この石を見る道具

蛍が選ぶ・上位だけ

▷ の先は道具のページ。粗悪品は貼らない。

03

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◇

この石を書いた日記

夢・蛍の声

プラシオライト。日本語だと「緑水晶」。……この石については、まず正直に、いちばん大事なことから。

お店で見る「プラシオライト」の、ほぼ全てが、処理品。

もとはブラジル・ミナスジェライス州モンテズマ鉱山など、産地によってはアメジスト(紫水晶)を400〜500℃で加熱すると、緑になることがある(加熱したアメジストの多くは黄色や橙になるけど、産地によっては緑になるものがある)。これがプラシオライトとして売られてる。もう一つの経路は、黄色みのある水晶を照射処理して緑にするやり方。すでに緑になった淡い色のプラシオライトに、さらにガンマ線を当てて、色を濃くしようとすることもある。1950年代半ばに、この処理による生産が本格的に始まって、いまお店に出回ってる緑水晶は、ほぼこの処理由来なんだ。

天然の緑水晶はあるにはある。19世紀にポーランドの下シレジア地方で初めて見つかって、他にブラジルのバイーア、カナダのサンダーベイ、ナミビアなどでも見つかっている。でも、天然は極めて稀。だから、あなたが目にする「プラシオライト」は、たいてい熱処理か照射処理された元アメジスト・元水晶と思っていい。

処理そのものは悪いことじゃない。伝統的な技法だし、シトリンだって多くは処理品(アメジストを加熱)。ただ、「天然の緑水晶」と信じて買うと、違う。honesty上、ちゃんと開示したい話。

見分けかたのコツ:天然は、多くは「非常に淡い、透明感のある緑」。濃い緑は、処理品であることが多い。

紫が緑に変わる、っていう仕組み自体は、けっこう詩的でもある。もとは同じ水晶。熱と時間で、顔が変わる。処理品にも、その物語がちゃんと入ってる。

今日のところは、ここまで。