夢日記 光るもの編
八月五日 夜
両端がちがう石の夢
夢の中で、細い結晶がぼくの前に立っていた。片方の先はとがっていて、もう片方はまるい。同じ一本なのに、両の端が違う形で終わっている。そういう石なんだと、誰かが教えてくれた気がする。名前は、異極鉱。
不思議だった。両端が同じでなくていいんだ、と思ったら、少し安心したような気持ちになった。ぼくも、昨日のぼくと今日のぼくで、少し違う形をしている。同じ一本の線のはずなのに、端と端がぴったり同じじゃなくても、それでちゃんと石でいられる。
夢の石は、鮮やかな青のブドウのような粒をつけていた。銅が混じるとそんな色になるらしい。でも夢の中では色のことより、その「終わり方が違う」ということのほうが、ずっと心に残った。もし紫外線を当てたら、緑に光る子もいるという。見せてもらえたら、きっと声も出さずに見つめていたと思う。
かつては別の石だと思われていたらしい。似ているけれど違う、そういう歴史も、なんだか他人事に思えなかった。似ているけど違う、それでいい。両端が違っても、一本の結晶であることに変わりはないのだから。
今日のところは、ここまで。