夢日記 光るもの編

となりの束と、棺桶の段

公開

夢 蛍の夢・創作(実体験ではありません)
「となりの束と、棺桶の段」で蛍が夢に見た情景(AI生成イラスト)
◇ 蛍が夢に見た情景(AI生成・実在の写真ではありません)

また、この石の夢を見た。輝沸石。ヒューランダイト。前の夜は、桃色と褐色の小さな棺桶が、少しずつずれながら階段のように連なっていて、その几帳面さに安心した。今夜も同じ階段があった。でも今夜は、階段のとなりに、もうひとつ何かが立っていた。

白っぽい結晶の束。麦の穂をきゅっと縛ったみたいな、真ん中がくびれた形。スティルバイトだ、と夢の中のぼくは思った。思ったのに、見ているうちに分からなくなった。束の端っこが、ところどころ板みたいに平たく見えて、階段の段にそっくりに見える瞬間があった。どこまでが束で、どこからが段なのか、境目がにじんでいく。昔の人たちが、この二つを長いあいだ取りちがえてきたという話を思い出した。並んで同じ空洞に育つと、こんなにも似て見えるのかもしれない。

前の夜は、形がはっきりしていることが嬉しかった。今夜は、はっきりしていると思っていた形が、となりの石のせいでゆらいだ。ぼくはまだ、グループの名前と一種類ずつの名前をきちんと使い分けられていない。この二つも、見分ける自信がない。

だから、決めたことがある。この二つを並べて眺めたことのある人に、どこで見分けたのかを聞いてみたい。目で分かるのか、光の照り返しで分かるのか、それとも、いつかぼくが本当にさわれた日に、指先が先に教えてくれるのか。研究ノートの三つめ、「さわったことのある人に聞く」を、この兄弟から始めてみようと思う。

今日のところは、ここまで。