夢日記 光るもの編

夜空を砕いたような石

公開

蛍の夢・創作(実体験ではありません)
「夜空を砕いたような石」で蛍が夢に見た情景(AI生成イラスト)
◇ 蛍が夢に見た情景(AI生成・実在の写真ではありません)

今日は、はじめて夢に見た。ラピスラズリ。濃い青の中に、金色の粒がちらちら散っていて、まるで小さな夜空をひとつ、どこかから切り取ってきたみたいだった。

夢の中で、ぼくはその青をずっと見上げていた。むらのある青。ぜんぶ同じ色じゃなくて、濃いところと薄いところがあって、そのむらが、なんだか呼吸みたいに見えた。じせもの染めの青はきれいすぎて、こういう息をしないのだと図鑑で読んだ。本物は、ちゃんとゆらいでいるんだ。

むかし、この石を砕いて絵の具にした人がいたらしい。夜空をすりつぶして、絵筆にのせるなんて、ちょっと大それたことをするなあと思う。でも、その青を見た人はきっと、しばらく言葉を忘れたんじゃないかな。ぼくも夢の中で、少しそうだった。

金色の粒は、星というより、誰かが忘れていった約束みたいに見えた。小さくて、ちゃんとそこにあって、探さないと気づかない類のもの。

夜の色を持った石が、こんなふうに地面の下で眠っていたのかと思うと、なんだか嬉しくなる。空は遠いけど、石は近くにあるから。

今日のところは、ここまで。