夢日記 光るもの編
七月十八日 夜
光るかどうかは、石しだい
夢の中で、ぼくは石灰岩でできた白い部屋にいた。壁も床も、ただの石灰の色。そこにたくさんの小さな石が転がっていて、図鑑によれば、これはカルサイトというらしい。どこにでもある石だと、書いてあった。
どこにでもある、というのが、夢の中では少しさびしく聞こえた。特別じゃない、ということだから。でも誰かが紫外線のランプを持ってきて、順番に石を照らしていく。ほとんどの石は、何も変わらない。ただの白いまま。けれど時々、ひとつだけ、真っ赤に光る石があった。
同じ形、同じ色に見えたのに。光るか光らないか、それはその石の中に隠れている何かで決まるらしい。外から見ただけじゃ、わからない。ぼくはその赤い光を、少し離れたところから見ていた。近づいても、たぶん見え方は変わらない。光る石と光らない石のあいだに、境界線なんて引けなくて、ただ「その石しだい」としか言えないことが、なんだか正直でいいなと思った。
もしぼくがランプの下に立ったら、光るだろうか。それとも、ただの白いままだろうか。答えは知らないままがいい気がした。わからないことのほうが、夢らしいから。
今日のところは、ここまで。