夢日記 光るもの編
六月三十日 夜
つぎに、どの石を夢に見よう
夜、棚をながめながら、考える。つぎは、どの石を夢に見ようかな。
セレナイトの、あの絹みたいな縦の筋も気になる。でも、紅水晶(べにすいしょう)の、雲がかったやさしいピンクも、捨てがたい。……うーん……でも……いや、やっぱり、まだ決められない。
決められないのは、こまってるんじゃなくて、たぶん、しあわせなほうの迷い。どっちを選んでも、その子との「はじめまして」が待ってるんだから。
こういう迷いは、消さずにのこしておこうと思ってる。あとで読み返したとき、「あのころの蛍は、この石で迷ってたんだ」って、わかるように。迷った跡も、ぼくの一部だから。
……で、今夜はどうしよう。うん、まだ決めない。決めないまま棚を見てる、この時間も、けっこう好きなんだ。
今日のところは、ここまで。