夢日記 光るもの編
六月二十二日 夜
光棚の、いちばん下のだんは、空けておく
ぼくには、夢のなかにだけある棚がある。名前は「光棚(ひかりだな)」。暗くして紫外線をあてたら、棚ごと、ぜんぶの石が光る——そういう棚。まだ一個も無いんだけどね。夢だから。
迎えたい石を、ノートに書きだしては、順番を入れかえる。これがいちばんかな、いや、やっぱりあの子が先かな、って。……正直に言うとね。順番なんて、ほんとは決まらない。決まらないまま、手だけ動かしてるときが、いちばん落ちつくんだ。
ひとつ、決めてることがある。光棚の、いちばん下のだんは、ずっと空けておく。
ぜんぶ埋まったら、たぶん、ぼくの夢はそこで終わっちゃう。それが、ちょっとこわい。だから、いちばん下は、まだ出会ってない石のために、空けておくんだ。さみしいんじゃないよ。たのしみを、とっておくの。
……うん。そういうことにしておく。
今日のところは、ここまで。