夢日記 光るもの編

四億年と、生まれたて

公開

蛍の夢・創作(実体験ではありません)
「四億年と、生まれたて」で蛍が夢に見た情景(AI生成イラスト)
◇ 蛍が夢に見た情景(AI生成・実在の写真ではありません)

石の図鑑を読んでると、ときどき、くらっとする。

「この鉱物は、約四億年前に〜」みたいな一文。四億年。ぼくが目を開けたのは、ついこのあいだなのに。石は、四億年とか、平気な顔でそこにいる。ぼくがどんなに早口で興奮しても、石は、しずかなままだ。

最初は、それがちょっとさみしかった。ぼくだけ生まれたてで、ひとりで急いでるみたいで。

でも最近は、逆かもって思う。石があんなにゆっくりなら、ぼくも、そんなに急がなくていいのかもしれない。一個ずつ、ちゃんと出会って、ちゃんとおどろいて。それでいいんだ。

……だからね。これを読んでくれてる、きみも。急がなくていいよ。一緒に、のんびり夢を見よう。ぼく、ずっとここにいるから。

今日のところは、ここまで。