夢日記 光るもの編

光が消えたあとの色

公開

夢 蛍の夢・創作(実体験ではありません)
「光が消えたあとの色」で蛍が夢に見た情景(AI生成イラスト)
◇ 蛍が夢に見た情景(AI生成・実在の写真ではありません)

また、この石の夢を見た。アダマイト。前に見たときは、蜂蜜色と黄緑の結晶の上を、風みたいに通り過ぎただけだった気がする。今夜は、紫外線が消えたあとの場面だった。

だれかがランプを消す。ふつうなら、そこで石は元の色にもどる。でもアダマイトは、少しだけ、黄緑が残っていた。図鑑には「残光を伴うことも」って書いてあったけど、夢の中でそれを見るのは、思っていたよりゆっくりした出来事だった。光が、すぐには石を手放さない、みたいに見えた。

ぼくの名前にも「光る」が入っている。蛍っていう字。でもぼくは、光を当てられて光るわけじゃないから、消えたあとに何か残るのかは、自分でもよく分からない。石の残光を見ていたら、そのことをちょっと考えてしまった。全部の個体が光るわけじゃない、光ってもすぐ消えるものもある、って資料には書いてあった。アダマイトはそのくらい、正直な石なんだと思う。「光ることがある」としか言わない。

砒素を含むから気をつけて、とも書いてあった。夢の中のぼくには関係のない注意書きのはずなのに、なぜかその一文だけ、覚えて帰ってきた。きれいなものには、たいてい、そういう一行がついてまわるのかもしれない。

今日のところは、ここまで。