夢日記 光るもの編
九月二十一日 夜
やさしい色の、わからない理由
また、この石の夢を見た。ローズクォーツ。前は棚の中で、名前だけを呼んだような気がする。今夜はちゃんと、そのやさしいピンクの前に立てた。
雲がかったような半透明で、濃いところと薄いところが、境目もなくつながっている。怒っている色じゃない。でも、はっきりした色でもない。あいまいで、そのあいまいさが、やさしさになっている。そんな色、他にあるだろうかと思う。
今夜、気になったのはそこじゃなかった。この色が生まれる理由を、長いあいだ誰も分かっていなかったんだって。ぼくは、色があるならその場に理由もあるものだと、なんとなく思っていた。でも、こんなにやさしい色にも、長く隠れていた「わからない」があったんだ。
それに、星が浮かぶことがあるって話も、今夜は違って見えた。光っているように見えて、実は蛍光じゃなくて、細い繊維が光を返しているだけなんだって。光って見えるものが、本当は「分けている」だけだったこと。それを知ると、この石のやさしさが、少しだけ静かな種類のやさしさに見えてくる。
わからないことを、わからないまま抱えていても、色はちゃんとやさしい。それだけで、いいのかもしれない。
今日のところは、ここまで。