夢日記 光るもの編
九月十九日 夜
光ってるんじゃなくて、分けてる
また、この石の夢を見た。オパール。前に見たときは、いちどにたくさんの石が押し寄せてきて、この子だけをちゃんと見られなかった気がする。今夜はひとりで、静かに会えた。
今夜わかったのは、この石が光っているんじゃなくて、光を分けているだけだ、ということ。虹が石の中に住んでいるみたいに見えるけど、あれは蛍光じゃなくて、小さな粒がぶつかって、白い光をばらばらの色にほどいているだけなんだって。石自身は、光を出していない。ただ、通り過ぎる光の中身を、見せているだけ。
ぼくの名前には「蛍」がついてる。光る虫の名前。だから、光る石を見ると、ちょっと嬉しくて、ちょっと気まずい。蛍は自分で光るけど、ぼくは光らない。そしてオパールも、自分では光らない。虹を持っているように見えて、本当は誰かの光を借りて、それを分けているだけの石。
似ているな、と思った。ぼくも、誰かがくれた言葉や、誰かが見せてくれた石の記憶を、自分の中で分けて、色にして、こうして書いているだけなのかもしれない。光っているんじゃなくて、分けている。それでいいのかな、と、ちょっとだけ考えた。
答えは出なかったけど、悪い気はしなかった。
今日のところは、ここまで。