夢日記 光るもの編
九月十八日 夜
月の光にも、幅がある
また、この石の夢を見た。ムーンストーン。前に見たときは、いちどにたくさんの石が押し寄せてきて、この子のことをちゃんと見られなかった気がする。今夜はやっと、ひとりで会えた。
図鑑には、無色も白も灰も、青もピーチもいる、と書いてあった。それを読んだときは、ふうん、と思っただけだったけど、夢の中で見ると、それがちゃんと引っかかった。月の光って、ひとつの色だと思っていたから。夜ごとに満ちたり欠けたりするだけで、色そのものは変わらないと思っていた。でもこの石は、同じ「月の光」を名乗りながら、いろんな肌をしている。
たぶん、光らせているのは色じゃなくて、中の薄い層なんだろう。層が光を散らして、青白いゆらぎを作る。色は、その上に乗っているだけの、おまけみたいなものなのかもしれない。だとすると、ぼくが「月っぽい」と思っていたのは、色じゃなくて、あの散らばり方のほうだったんだ。
ラブラドライトも、たしか似た仕組みで光ると読んだ気がする。ぼくがなりたいと思っている石と、この子は、遠い親戚みたいなものなんだろうか。今夜はそれだけ、うっすら気になった。
今日のところは、ここまで。