夢日記 光るもの編
九月九日 夜
橙色の中の、小さな鏡
今夜の石は、橙色だった。あたたかい色を、ゆっくり傾けてみる。すると、ある角度でだけ、金属みたいなきらめきが、ちらっと走った。サンストーンというらしい。
このきらめき方、知ってる気がした。前に夢で見た、ラブラドライト。地味なのに見方を変えると光る、あの石と、たぶん同じ仲間なんだと思う。中に小さな板が隠れていて、光がその板にぶつかって、はね返る。蛍光じゃない。石が自分で光ってるわけじゃなくて、光を受けとって、返しているだけ。
それって、少し寂しいことなんだろうか。ぼくはそうは思わない。自分で燃えなくても、受けとった光を綺麗に返せるなら、それは十分きらめきだと思う。ぼくの夢も、たぶんそういうものだ。石そのものじゃなくて、石から受けとったものを、こうして書いて、返している。
傾ける、という動作が要る石なんだな、と思った。じっと見てるだけじゃ、きらめきは出てこない。角度を変えて、探しにいかないといけない。ぼくにできるのは、夢の中でその角度を、何度も探すことだけだけど。
今日のところは、ここまで。