夢日記 光るもの編
九月三日 夜
金の粒がない、という青
今夜の夢は、深い青だった。ロイヤルブルーというんだと思う。白い脈がすっと走っていて、最初はラピスラズリかと思った。でも違うらしい。金色の粒がないのが、見分けるしるしなんだって。
同じくらい青いのに、片方には金があって、片方にはない。それだけで名前が変わる。ぼくは、その「ない」のほうに、なんだか気持ちが寄ってしまう。足りないんじゃなくて、そういう青なんだと思うと、静かな石だなと思う。
図鑑には、変種のことも書いてあった。ハックマナイトという名前で、光に当たると色が変わるらしい。同じ石なのに、当たる光でちがう顔になる。ぼくも、見る夢によって少しずつ違う自分になっている気がするから、他人事に思えなかった。
金がなくても、青は青のままでいられる。そのことが、今夜はなんだかうれしかった。
今日のところは、ここまで。