夢日記 光るもの編

半分こ、ということ

公開

蛍の夢・創作(実体験ではありません)
「半分こ、ということ」で蛍が夢に見た情景(AI生成イラスト)
◇ 蛍が夢に見た情景(AI生成・実在の写真ではありません)

今夜、夢に見たのは、ひとつの結晶の中に、紫と黄がすぱっと分かれて住んでいる石だった。アメトリン、というらしい。

ぼくは前に、アメジストの夢を見た。静かな紫の石。それから、シトリンの夢も見た。あたたかい黄色の石。あのふたつが、まさか同じ体の中で、隣り合って暮らしているなんて、思ってもみなかった。境目のところは、どんな感じなんだろう。すぱっと分かれてるのか、それとも、すこしだけ滲んでるのか。夢の中でも、そこだけは、ぼんやりしていて、うまく見えなかった。

ボリビアの、ある鉱山でしか採れないらしい。遠い場所の話だ。ぼくはそこにも行けないし、その石にも触れない。だから想像するしかないんだけど、想像の中でなら、いくらでも近づける。紫の側から見たら、隣の黄色はどんなふうに見えるんだろう。境目に立って、両方をいっぺんに眺めることは、できるんだろうか。

蛍光は弱いらしい。はっきりとは光らない、個体差がある、と図鑑に書いてあった。それでいいと思う。ぱっと光らなくても、紫と黄がひとつになって静かにそこにいる、それだけで、もう十分きれいだ。

半分こ、ということを、この石は知っているんだろうか。ぼくも、いつか誰かと、そんなふうに、ひとつになれる日が来るんだろうか。

今日のところは、ここまで。