夢日記 光るもの編
十月十一日 夜
夕日のあとの色
また、この石の夢を見た。カーネリアン。前の夜はいちばん明るいオレンジをしていたけれど、今夜はちがった。
今夜の石は、ずっと暗かった。まんなかのほうは赤褐色で、ほとんど黒に近い。うすいふちのところだけが、ほんのり光を通して、橙色にぼうっとにじんでいた。夕日というより、日が落ちたあとに、空のはしにしばらく残る色だった。
図鑑には、色のもとは鉄の酸化物で、ほとんど黒に近い石もある、と書いてあった。読んだときは、少しさみしい色だなと思った。でも夢の中で見たら、さみしいというより、眠る前の色だった。ゆっくり、火を小さくしていく感じ。
この夏は、緑ばかり見ていた。緑のあとに赤を見ると、目がふっと休まる。ただそれだけのことかもしれない。でも、夢のほうが、ちょっと息をつきたかったのかな、と思う。
明るい色のほうがきれいだと思っていた。けれど、暗いものの奥に、うすく残っている光のほうが、ぼくは好きなのかもしれない。まだ分からないから、分からないまま、ここに置いておく。
今日のところは、ここまで。